コンサルタントコラム 2021/9/3

良質なM&A案件を発掘する情報収集法

シニアコンサルタント  奥野 倫充

9月例会は「良質なM&A情報が集まる法人になるには?」です

皆様こんにちは。コロナ禍のステイホームで日曜大工に目覚めた奥野です。この度は、昨年より私が担当している「パチンコビジネス経営研究会・メガ業態分科会」の内容をお伝えさせていただく機会を頂ければと思います。本会は、メガ業態と名がつく通り、大型店を中心に店舗展開している法人の経営者にご参加頂いております。パチンコ事業部の業績拡大を実現している法人様の会です。また、会員様同士で協力し合えばお互いに助かるということをどんどん進めていこう。そんな考え方に共感頂いた経営者に集まっていただいている会になります。

9月例会は12社様が出席予定です。もし、ご興味のある方は、無料お試し参加特典を活用し、一度ご参加頂けましたらと思います。会員様一同、オープンマインドでお迎えさせていただければと思います。

良質なM&A情報が集まる法人になるには?

メガ業態分科会の9月例会テーマは、「良質なM&A情報が集まる法人になるには?」です。M&Aの成功は良質な物件情報が総て。その良質な情報を集めるという段階において、3つの企業レベルがあります。

①売り案件の情報が来ない
②売り案件の情報は来るけれど箸にも棒にもかからない案件ばかり
③売り案件の情報がたくさん来て、どれを選べばいいか迷うくらい

もちろん、事業拡大を目指す法人ならば③の「売り案件の情報がたくさん来て、どれを選べばいいか迷うくらい」という状況に持ち込みたいところです。また、①の「売り案件の情報が来ない」という法人。もしくは②の法人も含めてになりますが、M&A市場から蚊帳の外にいる状況であることを認識した方が良いと思います。厳しい表現ですが、それに気づくことから改善がスタートします。

では、私なりに③の状況を作れている法人の共通点を整理してみます。

その(1) M&A成立の実績がある

実績に勝るものはありません。実績のない法人はそれだけで蚊帳の外にいると認識すべきです。M&A市場において実績の有無は非常に大きいです。ので、実績のない法人は、圧倒的に不利だという認識のもと、その(2)やその(3)の行動を意識すべきと思います。

その(2) 能動的に良質なM&A情報を発掘する行動をしている

「何か情報あればください」というような、情報収集に受け身な法人は③にはなってません。例えば「○○という法人を可能ならばM&Aしたい。もちろん、先方様の意思次第で。先方様の意思を確認していただけませんでしょうか?」と取引先等に積極的な協力を仰いでいる法人は良質なM&A情報が集まるようになっています。顕在化していないM&A案件を作りに行く努力をしているのが特徴的です。

その(3) 即時処理

M&A物件情報は原則として先約優先で成約されます。そして、過去、タッチの差で優良物件を逃した経験を持つ法人は、その苦い経験から自然と動きが速くなります。情報を得たらすぐにシロクロつける。そして、必ず、情報提供元には理由付で返事をする。そのような行動を積み重ねていると③の企業に近づいていきます。

既に③の法人様ならば、当たり前の行動かと思いますが、①②の企業と③の企業とでは、かなりの隔たりがある。既に③の企業様だとしても②の「箸にも棒にもかからない案件ばかり」という企業にならないように努めるべきとも思います。

逆に・・いつのまにか良質物件情報が遠のく企業とは?

また、いつのまにか②の「箸にも棒にもかからない案件ばかり」になってしまう法人もあります。良質情報は他社に優先的に回っていて、いわゆる出回り情報が回ってくるという状況になっている法人です。このような法人様は下記のような共通点があります。

その(1)以前のM&A成約物件が不調

財務状況の悪化はオープンにしていなくても自然と気づかれるものです。M&A仲介者はそのあたりは敏感。以前に比べて財務状況が悪化している法人には情報が明らかに減っていきます。最も悟られやすいのは、以前、M&Aした物件が不調であることです。以前のM&A物件が重荷となって事業拡大への投資ができなくなる。そんな状況に陥っている法人様は、不調物件の処遇(撤退等)を決断するのが大事な局面といえます。

その(2)仲介手数料は情報収集への投資と考える

情報提供者に返事をしないというのもその一つですが、最たる不義理は手数料の未払いです。成功報酬であるのがM&A情報ですし、情報を集めるということに投資をするという発想が重要です。ボッタくりの手数料を要求する仲介者もいかがなものかと思いますが、それでも私は成約したら手数料を支払うべきと思います。情報を求めるならばです。ただ、皆様からすれば、ボッタくり手数料の仲介者には今後M&A仲介を頼まなければいいだけです。投資を惜しんで情報が集まらない状況に陥らないようにすべきと思います。

その(3)求めるM&A情報が力不相応

例えば、500店舗クラスの店舗展開をしている法人が1000台クラスのM&A情報を求めても集まらないのは当然です。1000台クラスは優良な物件ですから、賃貸物件であったとしても高額の営業権付でM&Aが成立しています。

重ねてになりますが、メガ業態分科会の9月例会テーマは「良質なM&A情報が集まる法人になるには?」で情報提供&会員様同士の情報交換会を進めさせていただければと思います。実は、自社はもしかしたらですが、「M&A情報が集まらない法人」だったということに気づけるだけでも大きな収穫です。M&A情報が最優先で集まる法人との差を把握し、その上でどのように企業努力すべきか?を考えるきっかけにもしていただければと思います。

パチンコビジネス経営研究会説明会
日程:9/21(火)
時間:10:00~11:00
※説明会終了後、「研究会(本会)」がございます。
費用:無料
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/076984

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担当者
シニアコンサルタント
奥野 倫充

信州大学卒業後、1996年に船井総合研究所に入社。1998年より、パチンコホールのコンサルティング支援に従事。ホール企業、メーカー、販社へのコンサルティング活動を展開中。コンサルティングのビジョンは、パチンコ業界の成長発展に貢献すること。著書は『マルハンはなぜ、トップ企業になったか?』『会社の業績を10倍にする番頭さんの仕事のルール』がある。プレイグラフにて『短期ホール立て直し術』を連載中。プレミアムメルマガを週に一回配信中。