コンサルタントコラム 2022/5/25

正社員の給料を増やせるパチンコ法人とは?

シニアコンサルタント  奥野 倫充

皆様こんにちは船井総研の奥野です。

1.「ベテラン社員のヒト余り」の課題を解決している法人の特徴

ここ数年、パチンコ法人各社から「本社所属スタッフが増え過ぎて困っている」「ベテラン社員が活躍できる場づくり」など、ヒト余りに関する御相談を多く受けております。
確かに、約30年前からスタートしたパチンコ業界の新卒採用スタッフは、40代~50代となっています。
成長期には顕在化しなかったことが、深刻な経営課題となっている。そんな法人も多いと思います。

そんな経営相談を多く受ける中、別の発想でその課題を解決しておられる法人もあります。
その解決方法は「業績拡大」です。
リストラとか、高齢化問題といった、後ろ向きな発想に陥ると悪循環に入ります。
「社員の高齢化」や「ヒト余り」という経営課題に真正面から取り組むのではなく、「業績拡大」で自然解消していくという発想です。
厳密には、「業績拡大」しても解消されない経営課題なのですが、自社の中で社員さんの活躍のステージが増えれば、いくらか自然解消される課題でもあります。

そして、その延長上にあるのが、「正社員の給料を増やしていく会社でありたい」という経営方針になります。
正社員の給料を増やすために会社はどうあるべき?という発想です。
そんな考え方に触れると、人件費をコストと捉える企業と、人件費を投資と捉える会社の格差を感じます。
マイナスの悪循環である人件費≒コスト発想と、業績拡大の好循環を生む人件費≒投資発想。5年後、10年後・・には、相当に大きな差が出ていると思います。

2.パチンコ法人各社の正社員一人当たり生産性の目安

「正社員の給料を増やしていく会社」という発想に出会ったこともあり、パチンコ法人各社の正社員一人当たり生産性を算出してみました。
経営指標としてルール化できましたので、ご参考になればと思います。

【正社員一人当たり売上総利益/年】

①1,000~1,500万円/年

オーナー経営者が頑張って業績拡大する。
優秀な正社員に十分な給料が払えるようになって人材育成の好循環が生まれるので。物理的には正社員に頼れない経営状況

②2,000~2,500万円/年

正社員は自社の成長に不安を感じてしまう生産性になります。
経営者及び十分な給料を得ている幹部が頑張る。
特に幹部は、給料ダウンが目前に控えている企業

③3,000~3,500万円/年

この生産性の企業様がブレイクスルーするには、経営者の給料を上げることかもしれません。
例えばですが、経営者の年収が3,000万円の場合、幹部の年収は1,000万円前後となってしまうでしょう。
逆に、経営者年収が2億円だったら、年収5,000万円の幹部は生まれるかもしれません。

④4,000~4,500万円/年

自社の業績拡大に寝食を忘れて努力をしてくれる優秀な社員が育つ生産性があります。
そんな幹部を何人産めるか?が課題になっている企業かもしれません。

⑤5,000~5,500万円/年

生産性追求も有望ですが、将来の業績拡大のために人材を増やすことに投資してもよい企業かもしれません。

大事なのは、パート・アルバイトも含む総従業員数で算出するのではなく、正社員で生産性を算出することです。
というのも、やはり「The same ship」発想で、同じ船に乗ってるのはやはり正社員さんだと思うからです(考え方が異なる法人様には大変申し訳ございません)。

3.本社所属スタッフを減らしながら集客力が高まる経営改善とは?

正社員一人当たりの生産性を高めるという観点において、重要指標のひとつになるのが「本部所属の正社員比率」です。
「店舗に所属していない正社員」と置き換えていただいても差し支えないかと思います。
10店舗以上を展開する法人においては、正社員総数×5%を切る法人もあります。
逆に正社員総数×15%を超える法人もあります。
店舗の負担を減らすには、やはり「店舗に所属していない正社員」比率を減らせる経営努力をすべきです。

そんな経営努力の一環として、集客力アップのマーケティングオートメーションツールの活用があります。
例えばですが、ラインの配信において、配信内容をタップしたライン会員とタップしていないライン会員で仕訳をする。
タップした会員様とタップしていない会員様には配信内容と配信タイミングを変えてアプローチしていくという手法です。
もしくは、タップした内容に応じてライン会員を仕訳していく。
例えば、スロットに関する配信内容を多くタップする会員様には、スロット情報しか送らない。
週末配信しかタップしない会員様には、平日のライン配信を控える。
こんな取り組みをマーケティングオートメーションツールを活用し、自動化で対応していくのです。
というより、手動で行うのは無理だと思います。

集客に関するマーケティングオートメーションツールを活用すれば、集客に関わるスタッフ数を減らしながら集客力アップの模索が可能になります。
業績拡大による生産性向上と、ローコストによる生産性向上。
そして、省人化による生産性向上が可能になるのです。

4.詳細はWeb集客セミナーにて

先程触れましたマーケティングオートメーションツールの活用は、業績拡大を目指す法人ならば必須の取り組みと思います。
詳細は、「地域一番店特化セミナー」にてご提案させていただきますので、ご興味のある方は是非ご参加をいただければと思います。
皆様のお役に立てることを心からお祈りしております。

地域一番店特化 集客最大化セミナー
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担当者
シニアコンサルタント
奥野 倫充

信州大学卒業後、1996年に船井総合研究所に入社。1998年より、パチンコホールのコンサルティング支援に従事。ホール企業、メーカー、販社へのコンサルティング活動を展開中。コンサルティングのビジョンは、パチンコ業界の成長発展に貢献すること。著書は『マルハンはなぜ、トップ企業になったか?』『会社の業績を10倍にする番頭さんの仕事のルール』がある。プレイグラフにて『短期ホール立て直し術』を連載中。プレミアムメルマガを週に一回配信中。